第32回関東甲信越地区中学校理科教育研究会研究大会

東京都中学校理科教育研究会研究大会

東京大会は全日程を終了しました。

ご参加ありがとうございました!

都中理会長 日野市立日野第一中学校長 和田 栄治

皆様の影響で、盛況な会となりました。至らぬ点がありましたこと、申し訳ありませんでした。お詫びいたします。

更新情報

大会主題設定にあたって

 現代は将来の予測が困難な時代であり、人工知能(AI)、ビッグデータ、IoT、ロボティクス 等の先端技術が発展したSociety5.0時代が到来し、社会の在り方が劇的に変わる状況が生じつ つある。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響は、予測困難な時代を象徴する事態であっ たと言える。

 このような中、次代を切り拓く子供たちに求められる資質・能力として見方・考え方を働かせ て自分で考えて表現する力、対話や協働を通じて知識やアイディアを共有し新しい解や納得解を 生み出す力などが挙げられている。

 さらに、国際連合が2015年に設定した持続可能な開発目標(SDGs)などを踏まえ、地域や地 球規模の諸課題について、子供たち一人一人が自らの課題として考え、持続可能な社会づくりの 担い手としての力を育成することが求められている。

 加えて、GIGAスクール構想の推進により、生徒1人1台端末の環境整備が整ったところであ る。新たなICT環境や先端技術等を最大限活用することなどにより、「個別最適な学び」や「協 働的な学び」を進めるとともに、AI技術が高度に発達するSociety5.0時代に向け、様々な場 面でリアルな体験を通じて学ぶことの重要性が高まっている。

 理科においては、観察・実験を行うことを通して、課題の把握(発見)、課題の探究(追 究)、課題の解決という探究の過程を通じた学習活動を行い、それぞれの過程において、資質・ 能力が育成されるよう指導の改善を図ることが重要である。そして、このような探究の過程全体 を生徒が主体的に遂行できるようにすることを重視すべきである。

 以上のことを踏まえ、本大会では、大会主題を「生徒の主体的な学びや科学的な探究活動を通 して、持続可能な未来を創造する理科教育」と設定した。

 本大会では教育課程、学習・評価、観察実験、環境教育の4つの分科会において、大会主題を 基に、それぞれ、「科学的に探究するために必要な資質・能力を育む教育課程」、「主体的・対 話的で深い学びを実現する学習指導と学習評価」、「理科の見方・考え方を働かせ、見通しをも って科学的に探究する観察・実験」、「自然と調和しながら持続可能な社会をつくっていくため に必要な力を育む環境教育」について研究発表を行う。研究協議を通して主題に迫り、広く授業 実践に役立て、中学校理科教育の充実に寄与したい。

講演

文部科学省講演

「資質・能力の育成に向けた授業づくりを考える」文部科学省初等中等教育局視学官 藤枝 秀樹 様

記念講演

「地球環境の変遷から宇宙における第二の地球の条件を探る」東京大学大学院理学系研究科教授 田近 英一 様